2022とちぎ国体成功を踏まえ更なる発展を
栃木における陸上競技の健全な発達と振興を図るため、強化・普及に関わる取組の展開を促すことはもちろんのこと、世代間交流や地域活性化など、豊かな社会の創造に寄与できることをめざし、広報Webマガジンとして「One Tochigi Athletics」を刊行します。
続きを読むとちぎ国体開催を契機として整備されたインフラと、県民・関係者の意識高揚を足がかりに、次のステージへ
これまでの歴史の中で、スポーツの存在意義や価値、在り方などは、その時代の様相に伴いダイナミックに変化してきました。そしてこれからも、急速な時代の変化に伴い、その度合いを加速度的な高めながら、刻々と変化し続けていくものと考えられます。
日本では、2011年に制定されたスポーツ基本法において、スポーツが「世界共通の人類の文化」であること、「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利」であることなどが、法律上ようやく明文化されました。
それまで、選手・指導者・役員など直接「スポーツに関わる方」だけのものであったスポーツが、さまざまなステークホルダーや、スポーツとは一見関係を持たないような組織や個人、社会活動などをも多様に巻き込みながら、その社会的価値を少しずつ高めていくようになりました。
2020年には感染症拡大の影響から、夏に開催が予定されていた東京五輪が翌年に延期され、中学・高校の全国大会や、それに係る予選会がすべて中止となるなど、過去類を見ない深刻な事態となりました。
しかし、スポーツそのものが有する意義や価値は「かけら」も失われることなく、むしろ失意に暮れる人々の心を照らす希望の明かりとして、輝きを保ち続けました。
現在、スポーツに関わる組織や関係者は、法人であるか・任意団体であるか、あるいはスポーツとの関わり方が職業であるか・ボランティアであるかなどに関わらず、その社会的責任を真摯に受け止め、果たすべき役割を十分に意識しながら、それぞれの業務や任務を誠実に遂行していくことが求められています。
これからの社会では、そうした取組の連鎖によって、できるだけ多くの人々が、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を実現できるようになることが、強く期待されています。
栃木の陸上競技は、2022年栃木県開催の77国体に向けて、競技力向上を最重要課題として各種事業を展開し、強化や普及について、大いなる成果を得ることができました。
今後においては陸上競技を通じて、時代の要請に応えるべく、これまであまり関わることがなかった「世代間交流」「地域活性化」など、豊かな社会の創造に寄与するための行事や制度づくりについても目を向け、国体終了後の2023年に具体的施策をスタートすることができるように、準備と取組を進めてまいります。
2024年3月20日
Posted by Nobuo Watanabe